こんにちは、ゆずです。
先日、夫婦でベトナムのダナンへ行ってきました。旅のあいだ、食事のたびに相談していたのがチャッピー(ChatGPT)です。
段取りを整理させたら本当に優秀。持ち物リストも、移動の相談も、聞けばすぐ返ってきます。すっかり頼りにしていました。
……お店選びを任せるまでは。
ダナン:海の見えるカフェで、のんびりランチのはずだった
ダナンといえば、なんといっても海です。せっかくなら海を眺めながらお昼を食べたい。そう思って、チャッピーに聞いてみました。
> 私:海に近いカフェでランチしたいんだけど、おすすめある?
返ってきたのが、これ。
> チャッピー:Bánh Mì & Cafe 43はいかがでしょう。海が見えるはずです。
「海が見えるはずです」。
言い切りましたね。それなら間違いないだろうと、Grabを呼んで向かいました。窓の外を眺めながら、そろそろ海が見えてくるかな、テラス席があるといいな、なんて考えていたんです。
降ろされたのは、細い道沿いの、こぢんまりとしたバインミー屋さんでした。
海? 見えません。
店を出て左右を見渡しても、海らしきものは影も形もない。それどころか、海のほうへ抜けられそうな道すら見当たらないんです。歩いて確かめるまでもありませんでした。
バインミー自体はとても美味しかったです。ローカルの人で賑わっていて、旅先らしい雰囲気もありました。でも、頭の中に描いていた「潮風の吹くテラス席」とはあまりに違う。
その場で写真を撮って、チャッピーに送ってみました。
> 私:(周りの景色の写真)海、どこにも見えないんだけど。
> チャッピー:申し訳ありません。位置関係の見立てが誤っていました。
……あっさり認めましたね。
あとから考えると、チャッピーは実際の道路も、歩いて行けるルートも見ていなかったのだと思います。地図の上でなんとなく海が近い位置にある。ただそれだけで「見えるはずです」と言い切っていた。道がなければ、そもそも行けるはずもないのに。
韓国:おしゃれなカフェを夢見て、車で20分
帰りに、仁川空港の近くで一泊しました。翌朝の楽しみは、韓国のカフェでパンを食べること。SNSでよく見る、白い壁で天井が高くて、焼きたてのパンが並んでいるような、あのお店です。
今度こそはと、条件をきちんと伝えました。
> 私:空港の近くで、パンが美味しいカフェに行きたい。
最初はちゃんと、近場の候補が出てきたんです。ところが、会話を続けているうちに様子が変わってきました。
> チャッピー:せっかく行くなら海沿いがおすすめです。私ならこちらを選びます。
「私ならこちらを選びます」。
そう言われると、なんだか間違いない気がしてくるから不思議です。「へえ、そこまで言うなら」と話に乗っているうちに、候補がじわじわ遠くへ流れていきました。
気づいたときに勧められていたのは、ウーバーで20分かかる、辺鄙な海沿いのカフェ。
空港の近くで、って言ったよね?
とはいえ、ここまで盛り上げられて行かないのももったいない。結局そのまま向かいました。
パンは美味しかったです。それは本当。海もちゃんと見えました。ただ、私が思い描いていた韓国らしいおしゃれなカフェとは、まるで別物。
悪くはない。悪くはないんですが、「そうじゃないんだよなあ」という気持ちは、最後まで消えませんでした。
そしてもうひとつ。「私ならこちらを選びます」は、信じてはいけない。 AIに好みなんてないのに、あの言い方をされると、つい任せたくなってしまうんですよね。

危ない言い方が、2つありました
二度外して気づいたのは、外したときのチャッピーには決まった言い方のクセがあるということです。
ひとつ目が「〜のはずです」。
「海が見えるはずです」。これ、推測を言っているのに、断定の形をしています。本当に見えるなら「見えます」と書けばいい。「はず」が付いているときは、チャッピー自身も確かめていないのかもしれません。
ふたつ目が「私ならこちらを選びます」。
これはもっとタチが悪いです。チャッピーに好みなんてありません。行ったこともなければ、パンを食べたこともない。それなのに、この言い方をされると急に信頼できる友人の助言みたいに聞こえて、つい任せたくなってしまう。
この2つが出てきたら、いったん止まって根拠を聞く。それだけで、今回の失敗はどちらも防げたと思います。
会話が長くなると、最初の条件が消えます
韓国のカフェで起きたのは、これでした。
最初に「空港の近くで」と伝えているんです。でも、会話を3往復、4往復と続けているうちに、その条件がどこかへ消えてしまう。チャッピーは直前のやり取りに引っぱられるので、話が盛り上がるほど、最初の枠から離れていきます。
条件は、毎回言い直す。 「空港から車で15分以内の中で」と、候補を出させるたびに繰り返す。手間ですが、これをやらないと今回のようにウーバーで20分の場所を提案されます。
お店探しは、Googleのほうが向いていました

そもそもの話として、チャッピーはそのお店に行っていません。地図も開いていません。 言葉として集めた情報を、それらしく組み立てているだけです。位置や距離や「どう見えるか」は、いちばん苦手な領域でした。
Googleマップなら、店の場所も、そこまでの道も、実際に撮られた写真も、行った人の口コミも、その場で全部見られます。海が見えるかどうかは、写真を1枚見れば済む話だったんですよね。
だからといって、AIをやめるという話ではありません。得意なことが違うだけです。今回の旅を振り返ると、こう分かれました。
💡 チャッピーが得意:持ち物リスト作り、現地の言葉やメニューの翻訳、慣習やチップの相場を聞く、トラブルが起きたときに次の一手を整理する
💡 Googleが得意:お店を探す、距離と行き方を調べる、営業時間を確かめる、実際の写真と口コミを見る
ざっくり言えば、「考えること」はチャッピー、「事実を確かめること」はGoogle。この線引きが、今回いちばんの収穫でした。
見つけたときにそのまま送れる一文も置いておきますね。
> その情報はどこで確認できますか? 実際の場所や営業状況が確認できないものは「未確認」と明記してください。おすすめする理由も一緒に書いてください。
おまけ:ダナンで驚いたこと・気をつけたいこと
お店選び以外にも、「へえ」と思ったことがいくつかありました。
値切ったら、半分近くまで下がった
お土産物屋さんで、最初に言われた値段は350,000ドン(日本円でおよそ2,100円)。そのまま払いそうになったのですが、思い切って値切ってみたら200,000ドン(およそ1,200円)になりました。
半額くらいに! 言い値のまま買うところでした。市場やお土産物屋さんでは、交渉ありきの値付けになっていることも多いようです。
ちなみにドンは桁が大きくて、慣れないうちは混乱します。0を3つ外して6をかけると日本円が計算できます。
コンビニが見当たらない
日本の感覚だと、ちょっと歩けばコンビニがあるものですが、滞在エリアではまったく見かけませんでした。飲み物ひとつ買うにも、スーパーや商店を探すことになります。夜遅くに「何か買ってこよう」が通じないのは、地味に不便でした。
食堂街が、鍋と焼肉ばかり
ショッピングセンターの食堂街に入ったら、並んでいるのは鍋のお店と焼肉のお店。汗をかくほど暑い日だったので、冷たいものが食べたかったのですが、選択肢はほとんどありませんでした。
Grabの運転手さんにLINEを聞かれた
配車サービスのGrabを使っていたとき、運転手さんからLINEの交換を求められる場面がありました。
次からはアプリを通さず、直接指名して呼んでほしい。そういう意図のようでした。
ただ、個人の連絡先やホテル、旅程を教えてしまうと、あとから直接連絡が来たり、アプリの外での取引を持ちかけられたりすることもあるそうです。アプリを通さないやり取りは、料金のトラブルがあっても記録が残りません。
私はやり取りをGrabのアプリ内チャットだけにして、連絡先やホテルの場所は伝えませんでした。海外の配車サービスでは、やり取りはアプリの中で完結させる。 これを基本にしておくと安心だと思います。
まとめ
出かける前のチェックリストを置いておきますね。
✅ 「〜のはず」「私なら」が答えに混じっていないか
✅ 条件(距離・時間)を、候補を出させるたびに言い直したか
✅ 店の場所をGoogleマップで開いて、写真を見たか
✅ 現在地からの所要時間を数字で確認したか
私は次の旅でも、チャッピーに相談すると思います。外すこともあるけれど、それも含めて話のタネになりますから。ただ、お店だけはGoogleに聞きます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
